2016年6月19日

電力会社を切り替えた。

2011年3月11日の東京電力福島第1原発事故で、核燃料が溶け落ちる「炉心溶融(メルトダウン)」が起きたにもかかわらず、東京電力は最初それを公表しなかった。

理由として東電は、「炉心溶融」だと判定する基準がないとして、原子炉の状態を「炉心損傷」と言い換えていた。しかし今年の2月になって、「損傷割合が5%超」を「炉心溶融」であると定義する社内マニュアルがあったと発表した。

事故3日後には炉心溶融と判定ができたはずだったのが、実際にそうだったと認めたのは2カ月以上後だった。

マニュアルの存在を5年間にわたり見逃していたことについて、東電自体が設置した第三者委員会は「秘匿する理由はない」として意図的な隠蔽はないと結論付けた。第三社員会の設置方法がすでに間違っている。 誰がこんな報告書を信用できるというのだろうか。

報告書では、首相官邸から「炉心溶融」という言葉を使うなと指示があったからと書かれている。しかし、「官邸関係者」とだけで、それが誰から出たのかはあいまいなままだ。調査とは名ばかり、当時の官邸関係者にはヒアリングはなされてはいない。まあ、よくこんないい加減な報告書があげられるものである。 

この国をとてつもないリスクに晒しておきながら、いまだに言い逃れと責任回避にしゃかりきになっているような企業は、はっきり言って消えてもらいたい。

こうした企業に独占的に電気料金を支払わされるのはご免なので、今日、電気会社を別の電力事業社に切り替えた。書類一枚で簡単に手続きは完了。料金シミュレーションをしてもらったら、東電の時に比べて千円単位で節約も出来ることが分かったし。せいせいした。

2016年6月11日

72時間

NHKが金曜日の夜に放送している番組で「ドキュメント72時間」というのがある。内容は、対象に丸3日間密着取材してその間に起こった種々の出来事をカメラに納めて紹介するというもの。

間をあけた3日間でないのがミソだ。連続した3日間、72時間である。その番組を観て思うのは、わずか3日間だけど、3日間あれば全体像はほぼ分かるという実感である。

まったく知らない対象についてある1日だけ密着観察しても、ほとんどの場合、ある一面しか分からない。だけど3日あれば全体像が分かる。それが「72時間」という長さの不思議なところだと僕は思う。

テレビ番組の取材だけではなく、何かそれまで取り組んだことのなかったテーマについて勉強するときもそうである。

1日朝から晩まで資料を読み勉強しても一面しか分かった気にならない。けれど、3日間にわたって読み、考え続けるとたいていのテーマならだいたい理解できるところまで行ける。

72時間とはそういう時間の長さなのである。

2016年6月6日

政治家の奇妙なバイオリズムについて

前経済再生大臣の甘利氏が政治活動を再開した。

現金授受問題で閣僚を辞任して、その直後から睡眠障害を理由にして国会を4ヵ月以上にわたって欠席していた。病気療養が理由である。

そして、あっせん利得罪の疑いで告発されていたのが5月31日に不起訴処分(嫌疑不十分)になったと思ったら、今回の突然の復帰だ。

主治医がどう言ったとかこう言ったとか、僕は知らないし、その健康状態の真偽の程についても語るべきものはない。

ただ、彼の発言を信じるとしても、政治的状況と健康状態がシンクロしてしまうようなひ弱な人物に、われわれは国の進路を任せる訳にはいかないと思うのだ。

2016年6月4日

英語とこれからどう付き合うか

先週と今週の「木村達也 ビジネスの森」(FM NACK5)は、ゲストに『本物の英語力』(講談社現代新書)の著者、鳥飼玖美子さんをお招きした。


「英語格差」という言葉をめぐる話から始まって、ではそうしたことをどうやって解消するかという話へ。鳥飼さんの問題解決へのアドバイスは明快で、それは「英語を勉強すればいいのです」と。

結局は勉強することで乗り越えるしかないというのが、彼女の考え。多くの英語嫌いの人にとっては、ある種身も蓋もないアドバイスではあるが、真実である。

だが、彼女が主張する英語勉強は、決して英語ネイティブ同様のレベルを目指すものでない。自分の目的に沿った力をつけること、発音はハチャメチャと完璧の間を狙うなど実践的なアドバイスも数々うかがうことができた。

また彼女の長年の経験から、人に耳を傾けてもらえる英語とは、決して英語が流暢にしゃべれるというものではなく、むしろたどたどしくても中身が豊かなものであるという指摘にも頷かされた。

ちょっと意外だったのは、日本人は外国の地で一人だとけっこう頑張って英語でコミュニケーションを取ろうとするし、それなりにやっているという話。

ところが、周りに日本人がいるとそのために萎縮してしまい話ができなくなるとのこと。日本人同士で牽制したり、足の引っ張り合いをするらしい。

英語コミュニケーションの能力というより、日本人特有のマインドセットの問題という気がした。


先週と今週の選曲は、それぞれブレッド「Make It with You」とジャーニー「Open Arms」でした。

5月28日放送分選曲

6月4日放送分選曲

ラジオ番組はこちらから
https://youtu.be/xyqaA8D4seE
https://youtu.be/zkU3lUsYPOM

2016年6月2日

最新の聴取率調査から

最新の聴取率調査(在京の12局対象、ビデオリサーチ調べ)で、「木村達也 ビジネスの森」(FM NACK5)がまたまたM1F1層(20〜34歳男女)で第1位になった。M2F2層(35〜49歳男女)では、第2位。とりわけ、30歳台の男性層では 他局を寄せつけない断トツ1位のレーティングだった。

週末の朝の番組にしては結構かたい内容なのだけど、狙った(聞いて欲しい)人たちが聴いてくれているようでひと安心。