2017年3月4日

LA LA LAND


今日の新聞によると、日本のサラリーマンでも副業をやる人が増えてきているという。あるアウトソーシング専門会社は、日本で現在副業をしている人の数は約400万人と発表している。

ただし、その内容を見てみるとウェブ上に物販サイトを立ち上げ、よそから仕入れたものを売って、売値と仕入れ値の差を稼ぐといったローリスク、ローリターンの日銭稼ぎが大多数。月収は数千円程度。赤字が出ていないだけでもマシだし、それ自体が楽しければ、それはそれで結構。あるいは一件500円で恋愛相談に乗る、なんて言うサービスも紹介されていた。

話は変わるが、今日やっとレイトショーで映画「LALA LAND」を観た。ハリウッドで女優を目指す女性とフリージャズをやっている男性の恋愛映画である。

女優志望のミア(エマ・ストーン)は友人とロサンゼルスのアパートに暮らし、MGMのスタジオ内のカフェでウェイトレスをしながら日々オーディションを受けるが、うまくいかない。ミアは失敗続きのオーディションに凹むが、ジャズプレイヤーを目指すセブ(ライアン・ゴズリング)から、自分で脚本を書き自作自演をすればオーディションで落とされる事はないじゃないかというアドバイスを受ける。

そして自分で脚本を書き、小さな劇場ながらそこで一人芝居を打つ。芝居が終了後、厳しい批判の声が楽屋まで聞こえてきて彼女は落ち込むが、その芝居を見ていた1人の映画関係者からその後映画への声がかかる。それをきっかけとしてミアは女優への道を突き進むことになる。

ミアがオーディションを受ける場面がいくつも出てくる。どれもうまくいかないのだけど、その画面を見ていて、彼女自身このミアの役を手にするためにオーディションを受けたのだろうと思った。厳しいが、うまくいくまで受け続けるしかない。うまく行くかどうかも分からない。結果として成功するよりも人生のある部分をムダにしてしまう人たちの方が大部分である。

人気女優を目指すのも、ジャズ・ミュージシャンとして成功するのもハイリスク、ハイリターンだ。

それにしても、エマ・ストーンという女優は目が異様に大きく、一度見たら忘れられない。正確には、目がでかいと言うより眼球がでかい。


LA LA LAND は、監督が「セッション」を作ったデミアン・チャゼルだけあって音楽がいい。ダンスがダイナミックだ。ハリウッドだけでなく、フランスの古いミュージカル映画からの引用やオマージュに溢れていて、映画好きならたまらないだろう。